聖霊の宴
木製のボディに鋭く尖った刃。
安心感さえ覚える木の優しい薫り。
どしっと手に乗る重量。
それらをイメージする毎に、シルクは自らの奥底から何かが湧き出るのを感じていた。
「感覚でそれを鮮明にイメージできたなら、そこに理論を加え、最後に魔力でそれらを確定する。」
木を削り出し、凹をつけ、鉄を溶かし伸ばして刃とし、2つを繋げる。
『……我がパートナーよ。力をお貸しします。』
またどこからか声が聞こえたかと思うと、シルクの手の中にあった木片と鉄塊が光り輝き。
その光が収まるとそこには、新品の鉋が出来上がっていた。
「……これはいったい!?」