聖霊の宴
メゼシエルを見つめるワイズ。
ゆっくりと魔力がおさまる。
それを見たメゼシエルが微笑み、話しはじめた。
『今回の王の試練ですが、もうすでにお気づきのこととは思いますが、特別なゲストを迎えようと思います』
「特別なゲスト?」
シルクがそう尋ねると、メゼシエルは両手を伸ばす。
『この度の宴で惜しくも王となれなかった参加者達にも参加して頂こうと思っています』
「つまり、再び同じ敵と戦うことがあるということか?」
『彼らには4王の下に付いてもらいます。
しかし各々が参加した宴の大陸でなければならないわけではない。
例えば立夏の大陸王、シルク王と戦ったマリア嬢が早春の大陸王であるワイズ王の元に付くことも可能ということです』
ワイズとシルクはお互いに目を見合わせた。
「それで、試練とはなんなのだ?」
メゼシエルはゆっくりと突き出した手の人差し指をたてる。
『1人……
自らの元に集った戦士と共に他の王を倒して頂きます。
4王のうち1人でも倒れた時点で試練は終了となります。
さて、何か質問はありますか?』