聖霊の宴
「して、サスケ様。
やはり狙うなら立夏の大陸王でしょうか?」
グレイシアの言葉にサスケはやはり応じない。
「まさか早春か晩秋の大陸王を?」
返事はない。
ただ吹雪が壁をなでる音だけが響く。
「なに、私が動かずとも自ずと敵はやってくる」
サスケはそう言いながら、ゆっくりと腰にすえた刀を抜いた。
部屋の光を刄が反射する。
「さて、私を満足させてくれる獲物がやってくるかな?」
刄を舐めるサスケ。
その仕草に、その魔力にグレイシアは身の毛がよだつのを感じた。
「さぁ、宴の始まりだ」