聖霊の宴
神々しいばかりの光が大地へと降る。

その中の一つがマリアへと向かっていく。

「ロッド・オブ・バミューダ」

マリアは枯渇寸前の残る全ての魔力を込める。

結界領域が僅かばかり広がるがそれは気休めにもならないものだった。

「無駄よ無駄。

あなたの防御力は確かに私のギフト程度の攻撃力では歯が立たない素晴らしいものだった。
でも私のオーパーツの攻撃力はギフトのそれとは次元を異にする」

光がマリアの結界領域に触れると、マリアの結界が脆くも崩れていく。

「私のオーパーツは歴代でも最高と言われる私の強大な魔力を10年溜め込むことで、ようやく一個の勾玉を精製することができる。

分かる?あなたの遠く及ばぬ魔力を持つ私の10年分の魔力が込められ、それを破壊神と恐れられるシヴァが更に力を与える。

あなたのその最高防御を以てしてもそんなのは、戦車に竹槍で突っ込むようなものなのよ」

破壊の光はあっという間にマリアの結界を破壊し尽くしていった。

以前勢いの止まらぬまま光はマリアを飲み込もうとしていた。

「終わりね。バイバイ」

冷酷な笑み。

マリアは小さく呟き目を瞑る。

「見てくれたシルク?私元大陸王の10年分の魔力を使わせてやったのよ。

こんな私でもあなたの役にたてたかな?

さようなら・・・・・・シルク・スカーレット」

光が地面を貫き大爆発を起こした。

雪原の雪は一瞬にして蒸発し、大陸の地面がクレーターの様に抉り取られていた。







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