聖霊の宴
そして厳冬の城にいたシルク達も世界の異変に気づく。
「これは……」
元凶は誰もがはっきりと分かっていた。反応はまちまちだった。
これまでの何とも比べがたい邪悪な魔力に、自身の怪我も合間って額に手を当てたワイズ。
自らの力を図りたいが為に、これほどまでの悪魔に挑もうとしていたのかと、愚かさを知ったワイズ。
そして
「初めて見るな……彼があそこまで怒りに打ち震えるのは」
わなわなと手を震わしシルクは歯を喰い縛っていた。
その横で顔を歪めて西方を睨み付ける者がいた。
「ミカエル、君は……いったい何を知っているんだ?」