聖霊の宴
天空より舞い降りる光の雨。
その一粒に凝縮された魔力は触れたもの全てを焼き尽くす。
「『破壊神の七夢』」
戦神の愛した槍は必ず敵を居抜き、その命を沈める。
神々しい槍が投擲され、凄まじい回転で空間を切り裂きながらルシフェルに向かっていく。
「ゆけ『グングニール』!!」
他の術者に比べれば矮小な魔力かもしれない。
それでも僅かな力にでもなれればとマリアは尽きた魔力を更に振り絞る。
それは揶揄でもなく命を削り産み出した小さな力。
それに希望を乗せてうち放つ。
「『水流撃』!!!」
サモンはその瞬間、距離を置き魔力を込めた。
天空に薄暗い雲がかかり、雷鳴が鳴り響く。
「私の最大の術だ『天雷龍・招来』!!
さらばだ、私の最愛の娘よ」
雲を振り払い現れたのは、雷で出来た黄金の龍であった。
その怒号は雷鳴の如く、纏う雷は天界の怒りの様に邪なる力を焼き尽くすのみ。
グレイシア、サスケ、マリア、サモンの力がルシフェルに向かい放たれた瞬間、シルクの元に一人の男が姿を現した。
「やぁ待たせたね」
「まったく遅いですよ……」
男とシルクは笑った。
そして同時に魔力を振り絞る。
「最後の戦いだ。いきましょう
ワイズ」