聖霊の宴
そして試練の朝。
バークに渡された大陸の地図に、それぞれの潜伏先が炎で示された。
それはバークの使う遠隔魔法の一つだろう。
「名前は隠して、それぞれの場所だけを知らせてくれるってわけだ。」
『シルク……ここ。』
ミカエルが指差したのは、シルクが今居る場所から四半日もかからない湖だった。
「うん。誰かいる……」
大陸に散り散りになった五人。
その湖にいるであろう参加者以外の潜伏場所は、どれも3日以上は移動しなければならない様な位置にあった。
「どうせ誰かしらと戦うことにはなるんだ……行くしかないよね。」
『……ですね。』
シルクは迅速に決意を固めた。
そして湖目指して出発する。