聖霊の宴
そんな中でシルクは、3年前に森の中でクラフィティに言われた言葉を思い出していた。
「あれから3年。常に錬磨を絶やさなかったつもりです。」
カッと目を見開き、振り向くシルク。
眼前にまで迫ってきていた猪牛の頭部を綺麗にシルクの正拳突きが打ち抜く。
「ブモォォォオ……」
猪牛は目を回しながら地面に転がり、近くにあった野菜を巻き込みながら数メートル先にまで吹き飛んだのだった。
シルクはゆっくりと猪牛を担ぎあげる。
「やぁ、リコ。いつもありがとうサモンさんに猪牛鍋の用意しといてください。って伝えて置いてくれるかな?」
そう言って笑顔を見せたシルク。
真っ赤な髪の毛に青い瞳。
すきっと短く切られた髪が清潔さを感じさせる。
「ははは……うん。村の皆も呼ばないとね。」