聖霊の宴
シルクが教会に踏み入ろうとしたマリアを制止する。
「待ってマリアさん。このタイミングでこんな所で教会を発見するなんて不自然すぎる。」
「じゃあどうするの?このまま闇雲に逃げ回ったらなんとかなるって言うの?」
2人の言い争いを傍観する男。
「ノーム。2人を閉じ込めなさい。」
その男がゆっくりと魔力を放った瞬間。
『――!!シルク気を付けて。』
『――マリア!!この魔力は……大地の精霊ノーム!!』
僅かに空気を伝った魔力で、ミカエルとウンディーネが主人に警告をした。
2人が振り返ると、まるで教会が獰猛な肉食獣にでもなったかの様に、大きく口を広げ、2人を飲み込んだ。
「捕獲完了だね。ふふふ。はははははは!!」