聖霊の宴
「ノーム。彼を捕らえなさい。」
怪しい赤い光が放たれると、辺りに地鳴りが響いた。
「なんて強大な魔力だ……本当に木々を動かすなんて。」
周りに根ざしていた木々が根を伸ばしシルクを捕まえようとしていた。
地鳴りと共に数百の根がシルクを捕える。
「乱槍…光撃!!」
まるで鋭利な槍での乱れ突き。
放たれた光線が根を焼き切り、捕らえられるのを拒む。
「……やりおる。が我が力は木々を操る能力ではない。ノーム!!」
また鮮血の石が怪しく輝いた。
瞬間。
「――なっ!!」
シルクの周りの岩が突起し、シルクに向かってくる。
「ノームは大地の支配者だ。ここに広がる全ての土が木がノームの手足となる。」