天才ウマシカブ
 春。

 私は高校1年生になった。

 私の通っている学園は、お金持ちの集まる小中高エスカレータ式学園『森ノ水学園』

 ちなみに私は超が付くほどの庶民。

 なぜそんな庶民の私がこの学校に入れたかというと、

 この学園には、中学校から特選枠というものが存在し、
 
 学年ベスト5に入ると学費が無料なのだ。

 さらにこの学園、クラス分けが成績で決まる。

 A組~H組まであって私はずーーーっとA組だった。

 高校になってもそれは変わらず、私はA組。

 ただ・・・・学年一位が先生やるなんて聞いてない!!

「ねぇ、誰かやんないのー?」

「もう、高峰でいいじゃん。」

「そうだなー。」

 今、ホームルーム中。 というか、はっ?なにを?なにが?

「じゃぁ、高峰さん、お願いしていいかしら?」
 
 先生に何かお願いされているけど何を?

「中学校のとき生徒会長もやっていたと聞いたわよー。」

「えっ、まぁ、やってましたけど。」

 それがなに???

「じゃあお願いね、学級委員」

 学級委員か。中学校のときから考えて、4年間連続だぁ。

「まぁ、はい。やります。」

「よかったわぁ!!皆拍手ー!!」

 パチパチパチ~

 なんか今年のA組の担任の先生は・・・能天気そうな人だなぁ。

 
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