金持ち家族の執事様は貧乏女子!
「あ、間違えた!!もう一人いるのよっ」
え・・・その忘れられた子かわいそう・・・
「女一人って楓君が言ってくれたから思い出したの!
二女13歳美里亜って子がいるのよ」
「なんで忘れちゃうんですか?」
家族の存在を忘れているなんて・・・
「あ~違う違う。あたし会ったことないのよ。一回も日本に帰ってこないしね」
「て、ことは・・・」
「そう。イギリスであたしの親が産んで、そっちにこの13年間ホームステイしてるのよ。まぁ、ホームステイっていうよりも"預かってもらっている"かな?」
「・・・じゃぁ、日本語わからないんですね・・・。残念です。わた…俺、英語とか無理なんで」
そう言って顔の前で手を左右に振って拒否ポーズしたら美香さんは口を手で覆って笑いだした
ビクッ
「美佳さ…」
「あ~ごめんね?笑いすぎるのもよくないっか。いやいや、楓君かわいいなって思って。」
「か、・・・かわいい・・・?」
うんうん、と美佳さんは大きく縦にうなずいた。