金持ち家族の執事様は貧乏女子!





美佳さんが ちょっと待ってて と言ってまたピアノのほうに行ってしまった。
そして何やらごそごそと漁ってからこっちに戻ってきた


「ん~とね、やっとこさこっち戻ってくるみたいなんだけど・・・明後日くらいかな?」


そう言いながら手にはスケジュール帳らしきものをぴらぴらめくっている



そして、にこっと笑顔を見せてくれた美佳さん。

その笑顔に何か光るものがあった。



「それはそうと、左手に持っているのは?」


「あ、これはハサミです。」


なんで? と首をかしげる美佳さん。
かしげるときに肩から少しの髪が滑り落ちるのは様になっている


さぁ、どう説明しよう?


とっさに考えた末にやはり高校にも行ってない馬鹿な自分は


「持っていたバッグに糸くずが出てたので」


どきどき


やっぱりそんな庶民的なことはこのお金持ちには通用しないか!?


あ、怪しまれるんじゃぁ・・・。








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