金持ち家族の執事様は貧乏女子!
ぎゅ
「へ?」
何か目の前が真っ暗で温かいんですが。
洸貴さん・・・?
「あの、洸貴さん。何をされているのですか?」
「抱擁」
「そうですか・・・」
「うん」
て、抱擁~~~~!?
て、ことは、抱きしめられている!?
それを理解した瞬間ボッと顔を真っ赤にさせるあたし。
「こ、洸貴さん・・・こんなこと簡単にして恥ずかしくならないんですか?」
洸貴さんの腕の中にいながらもあたふた質問。
だって気まずいし・・・
「なんで?昨日、美佳が女の子を抱擁すると安心するって言った。」
美佳さん!?
なんということを吹き込んでいるんですか!
こういう人にそういうこと言うと本気にしちゃいますよ!
「それは嘘ですよ、洸貴さん」
「・・・そうなの?」
と、残念そうに口調を変えた洸貴さん。
でも無表情のまま。
わかりにくい・・・!