闇魔女
『とは言ったものの、一体何をどうすればいいんだろう…?』
一人悲しくトボトボと当ても無く商店街を歩く愛海。
が。
「そこのカッコイイ兄ちゃん!!
この漬物試食してくかい?」
「あ、あの!!愛斗さんですよね?
華コンずっとみてました!!
ちょっとお話しません?」
「いやいや、こんな地味な子じゃなくて私と…っちょっと何よ!!」
「邪魔なのよ!!愛斗さん?これから2人で…」
…なんなのだろう。この混沌とした光景は。
絶賛男装中の愛海に群がる女女女…
そして、人気者に試食をさせて売り上げをのばそうと必死な店員達。
しかも。
『え!?漬物?なになに?白菜?
食べます!!白菜おいしいですよねー』
『え?華コンみてたの?
いやぁ、あれって結構恥ずかしいもんだね』
『2人は無理だけど、みんなで話そうか?』
由宇という枷が外れた愛海は闇魔女のテンションを取り戻し、嬉々として話しまくる。