闇魔女
『え…?
さっき言った…』
「言・い・な・さ・い」
無表情から悪魔スマイルへと変わる瞬間をみた愛海は半泣きになりながらも声を絞り出す。
『真央のフルネームと…』
「分からないほうがおかしいわよね」
ふっと鼻で笑う由宇にビクッと震える。
が、気を取り直して口を開く。
『…ま、真央の住所と…』
「当然この商店街の近くにウサギさんの家があるって分かったからここに来ているのよね?」
『……好きな食べ物と…』
「そんなこと聞いてどうするつもりだったのかしら?」
容赦の無い由宇の返答にグッと詰まる愛海。
まぁ、確かに欲しい情報ではないのだが。
『…………真央の血液型……』
「そんなもの、学校のコンピューターにハックすれば簡単に入手できる情報でしょ」
『……身長&体重………………』
「………」