闇魔女
『……由宇さん、由宇さん。
アタシ、こんな男勝りな性格してるけど、一応生物学上は女なんですけど』
由宇から発せられた言葉に唖然とし、確認してみる。
「知ってるわよ」
『……』
何言ってるの。
というような馬鹿にした目で見られるが、では何故王子様なのか。
「だって、聞き込みにはさりげなさが必要不可欠なのよ。
私たちは警察じゃないんだから、他人のことを堂々と調べまわると警戒されるでしょ」
『そういうものなのか』
「そういうものなの。
で、当然人間には男女が平等な比率でいるの」
パチクリと目を丸くさせた愛海を横目に話し続ける。
『そりゃ、そ』
「で。
私は超キュートな女の子なわけよ」