アイ ニード ユー
「このハート、どうして半分しかないの?」


「もう半分は、ママが持ってるんだよ」

愛の頭を優しく撫でながら、僕はそう言った。





僕の説明を聞いても、まだ不思議そうにネックレスを見つめている愛。




「じゃあ、パパがママに半分こしてあげたの?」


「…違うよ、これをあげたのはパパじゃない。貰ったんだよ」

愛の手から静かにネックレスを受け取る。






僕の手の上に静かに横たわるネックレス。



僕はそれを、じっと見つめる。
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