小悪魔な年下くん!
「早く」
「き…き、季一」
どもりながらも言うあたしって…。
また、季一はあたしを見てクスッと笑った。
「よく出来ました♪」
「いいから、早く返しなさいよ!!」
あたしが大声で叫ぶと、季一は生徒手帳をあたしに差し出す。
ったく、最近の一年生は生意気なのよ!
ん…?待てよ…。
季一って…。
あたしが驚いた顔をして、季一を見た。
「あ、やっと気付いた?僕は、噂の小悪魔の一人♪知ってる?愛莉」
「…は?」
「小悪魔にターゲットにされた人は、逃げ切れないんだよ?」
「…で?」
何が言いたいわけ?
あたしにこんな説明しても、意味ないのでは?
「ターゲットは……。愛莉だよ?」
「…はぁ?!」
「これから、愛莉は僕らを好きになるんだよ♪」