小悪魔な年下くん!



「早く」


「き…き、季一」




どもりながらも言うあたしって…。


また、季一はあたしを見てクスッと笑った。




「よく出来ました♪」


「いいから、早く返しなさいよ!!」




あたしが大声で叫ぶと、季一は生徒手帳をあたしに差し出す。


ったく、最近の一年生は生意気なのよ!


ん…?待てよ…。


季一って…。


あたしが驚いた顔をして、季一を見た。





「あ、やっと気付いた?僕は、噂の小悪魔の一人♪知ってる?愛莉」


「…は?」


「小悪魔にターゲットにされた人は、逃げ切れないんだよ?」


「…で?」





何が言いたいわけ?


あたしにこんな説明しても、意味ないのでは?






「ターゲットは……。愛莉だよ?」


「…はぁ?!」


「これから、愛莉は僕らを好きになるんだよ♪」
< 11 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop