小悪魔な年下くん!
ターゲット 季一side
「あのー…」
4人で話していると、倉庫の影の辺りに人の足が見えて、僕は、みんなにすぐさま「しーっ!」と言って、その人に話しかける。
制服にしているネクタイは、黄色。
だから、きっと二年生なんだ。
僕ら一年生のネクタイの色は、緑色。
ちなみに、三年生は青色。
「ん…」
二年生の女の人は、小さく声を漏らした。
僕は、そんな声に一瞬ドキッときちゃったりして…。
後ろでは、春也がギャーギャーと騒いでいた。
「は!?超可愛くね!だから、この人ターゲットにしようぜっ!な!?」
「うるさい、春也。少し静かにして」
僕は、そんな春也を無視して、冷たい言葉を言った。
だって、春也ってば朝からうるさいんだもん。
てか、毎日そう言ってくる。
僕だって、我慢の限界なんだもん。
冷たく言った僕に驚いて、春也が口をパクパクとさせて、僕を指さしながら翼を見ていた。
翼もヤレヤレという感じで、春也の頭を撫でる。
「すいませーん…」