ミルクティー
「メガネちゃん♪なんで逃げるの?」

それは王子様のいつもの笑顔でも、何か企んでいるような怪しい笑顔だった


「ちょっ、ちょっと近いんだけど…」


バンッ!!


私の肩を押して壁に押さえられて動けない状況に訳がわからなかった


「ちょっとなにすんのよ!」

「それって王子様にたいする言い方?もっと今の状況考えもの言えよ。」

今にもキスしそうなくらい顔が近く


「やっ!!」

思わず顔を背ける

てか今の王子様!?
あの言葉遣い王子様じゃないんだけど!


「俺を避けていいと思ってんの?桜ちゃん♪」

「なんで名前知ってんの!?」

「だって昨日桜ちゃん見たら興味出ちゃってさ、メガネと髪外した桜ちゃん♪」

顎をクイッと持ち上げて私と目を合わす


「今日からさ、俺の彼女になってよ。」

「はっ?意味分かんない!何で私があんたなんかの彼女になんなきゃいけないの!」
「俺の彼女になんなきゃ昨日の格好で学校に行けよ。あんた可愛いんだから。でも桜ちゃんは地味に過ごしたいんでしょ?だったら俺と交換条件で彼女になってよ。」


この人は何言ってんの!?
まったく意味分かんないし、彼女なんてまっぴらごめん!!


「別にあんたの命令通りに学校に行く訳ないじゃない!!」

「ふ~ん、そんな事言うんだ…」

「当たり前じゃなっ…!!」

不意に王子様と私の唇が重なった
目の前の出来事についていけない私の頭


「あっ……、やぁ……」

王子様の舌が入ってきてあまりにも気持ちよくて思わず声がでてしまう

それでも続くキスに私は立てなくなる


「やっ…も……ダ…メ……」


ズルッ


倒れそうな瞬間王子様があたしの肩に手を伸ばす


「エロい声。そんなに気持ちよかったの?」

私の顔を見て妖しく笑うこの男は最低だ!

「なにすんのよ!」

「キス。桜ちゃんが可愛いかったから♪」
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