ラジカルギャングズGODFATHER
ソファーに座っていた痩躯男が燈路を見て言う。


「カジちゃん、煙草やめたら? ほら、赤ちゃんが」


煙はデスクの男から漂っていたが、赤ん坊を見るなり面倒臭そうな顔をした。
ゴホンと咳払いをし、コンクリートの地面に煙草を捨てる。


「綺斗、お前のダチか?」


煙草を踏みにじりながら、厳しい目つきが燈路に向けられる。


少年が無愛想に答えた。


「勝手に連れてきてごめん」


デスクの男とソファーの金髪男に軽く頭を下げた後、燈路を振り返る。

< 23 / 88 >

この作品をシェア

pagetop