ラジカルギャングズGODFATHER
6:圧しかかるもの
家出から三日目の朝日はすでに空の中心にあった。
母親の情報も得られなくて退屈になりかけていたスバルの耳に、ある一つのニュースが入り込む。
それは、退屈しのぎにケータイのテレビで見ていた時である。
『──昨夜、都内の駅のホームに女性が飛び降りました。女性は駅員によって救助され無傷です。女性は「生きるのが辛い。死にたかった」と話しており──』
スバルはコンビニの袋を漁っていたが、とっさにケータイへ持ち変えて、音量を上げる。
「コイツ、もしか母親じゃねーの!? 子供と心中したくないから捨てたとか!」
「バッカだな、てめぇは。ドラマの見すぎだ。あり得ねえ」
「もしそうだったら?」
「そんならとっくに察から燈路の携帯に連絡入るだろーが──」
と言いかけたまさにその瞬間。
テーブルの上で燈路のケータイが鳴った。