ラジカルギャングズGODFATHER
突如響いた大声に顔を上げると、出し抜けに生きのいい右ストレートを見舞われて、後方に殴り飛ばされた。

脇で見ていたスバルは、口を押さえて必死に笑いを堪えている。


燈路は後ろに手をついて上体を起こし、もう片方の手で頬をさすった。

すかさず次吉の怒号が降りかかる。


「それでも男か!! てめぇで責任持って潔く出頭しろ!!」


血の味を噛みしめたながら、燈路は情けなさに目を伏せた。

『責任』という2文字は、頬を殴られるより痛い。


今までそれを知らずにきた自分が、
両親を
次吉たちを
マサヨを

みんなを不幸にしている……。

< 52 / 88 >

この作品をシェア

pagetop