ラジカルギャングズGODFATHER
声に目を覚ましたソファーの男が、頬にかかる長さの黒髪を掻きながら立ち上がった。

ブランケットから顕になった顔は、まだ幼さを残した少年である。

彼は寝覚め悪そうに言った。


「俺が行ってくるよ、梶山さん」


梶山と呼ばれたデスクの男は、少年の顔を覗き込んだ。


「お前、顔色悪いぞ。風邪でも引いたんじゃねぇのか」

「そんなことないよ。それで、何を買ってくればいい?」

「任せる」

「スバルさんは?」

「アヤトくんに任せる」


黒いジャンパー越しに体をさすりながら、隅の出入り口から外に出て行く。


「あまり飛ばしすぎるなよ、察に捕まる」

「言われなくても」

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