For You ‐この想い君へ‐
(わ…!松永…!?)
保健室を出ると、少し遠くの方に松永と友達が話しながら歩いてくるのが見えた。
こっちには気付いてない様子…。
あたしはとっさにすぐそこの廊下に曲がった
(なんか…逃げちゃった…)
「あっ…和紀くん」
すると和紀くんの姿がそこにあった
「あれ、吉沢。こんなところで何してんの?試合は?」
「和紀くんけっこう一人であちこちしてるよね…。見てなかった?あたしの顔面キャッチ」
「なにそれ…笑」
「お前が決めれば勝ってたんだけどなー」
(ま…松永!)
松永の声がすぐ近くまで近付いてきている
「和紀くんちょっとっ」
あたしは和紀くんの手を引っ張りすぐそこの壁に隠れた