For You ‐この想い君へ‐
「姉ちゃん!」
玄関から騒がしくドタドタと走ってきた
「なに?今電話中だって」
「あの…男の人来てる…」
「え」
(…男の人、…まさか!)
あたしの頭の中には一つの顔が浮かんだ
あたしは一旦亜希との電話を切り急いで玄関へ向かった
「よっ」
そこにいたのはやっぱり松永だった
「なんで松永…」
「ちょっと出てこれるか」
「あ、う…うん?」
あたしは何も分からないまま、松永と家の外に出た