For You ‐この想い君へ‐
そう言って松永はまた不機嫌そうな顔をした
(ヤキモチ焼いてるの…?)
「遅いなと思って見に行ったらアイツと二人で話してて、何気にお前楽しそうだったし」
「別に楽しそうにしてない!」
「じゃあ、なに話したんだよ」
「…浴衣似合ってたって言われた。それ見てまた好きになりかけたって」
あたしはそう言って松永がどう出てくるか試してみることにした
「そんなの嘘に決まってるだろ」
鼻で笑うように松永はそう言った
(うわ…やっぱり松永はこういう男だった…)