For You ‐この想い君へ‐


「これ、やっぱり尚人からもらいたかったよな?」


その一言で何かが流れ出しそうだった


でも唇を噛み締めこらえ続けた


また和紀くんの優しさに甘えてしまいそうだから


「…いいの!和紀くんありがとうわざわざ。」

そう言って和紀くんにおもいっきり笑顔を見せた


「あ、和紀くん。どうせならあたしと遊んでくれない?このまま帰るのもあれだし」

「うん。いいよ!俺でよければ。」


松永が約束を破ろうと思って破ったんじゃなくても、私より大切なものがあるのは確かな事実


だからこの事実を一瞬でも忘れるために、少しでもいいから今は隣に誰かがいてほしい


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