For You ‐この想い君へ‐
和紀くんはボサボサになった髪を優しく戻している
「和紀くんって本当に心配してくれるよね」
「まあ吉沢のこと好きだからな」
「「人間的にな」」
私と和紀くんの言葉がかぶる
わざと和紀くんの言葉に合わせると私達は笑いあった
「あはは、分かってるってー
あんまり好きとか言わない方がいいと思うよ~。彼女がいる人は特に」
「吉沢と彼女との好きはまた意味がまた違うからいいの」
「…そうですかい。あ、和紀くん。もう暗くなっちゃうから帰った方がいいよ」
「うん。そうする、じゃあな」
「ばいばい」