For You ‐この想い君へ‐
(本当に入院してたんだ…)
ベットに腰かける美和さんの姿を見て、改めてこの人が入院しているということを実感する
「体…大丈夫なんですか?」
「うん。大丈夫だよ。こんなこと中学の時もあったから」
中学…松永と付き合ってた頃…
「中学の時ね」
美和さんがそっと話し出した
「一番心配してくれて側にいてくれたのは尚人なの」
私もまだ呼んだことない「尚人」と美和さんはさらりと呼ぶ
松永と美和さんは家が近所で昔から家族ぐるみで仲がよかったそうだ
そして体の弱かった美和さんを、いつも松永は心配して病院についてきてくれたという