【短編】クリス王子とセシル姫

そもそもクリスとセシルは政略結婚で一緒になった2人だった。

初めて顔を合わせた時から結婚は決まっていた。
王族にはよくあることだった。

第一印象はハッキリ言って最悪だった。

”女、抱いたことある?”

セシルから初めて会った時に問いかけられた質問がそれだった。

なんて下品なんだろうと思った。
美人だけど女らしさは欠片も無い。
男の様な格好で日々剣を振り回す。

そんな姫を見たのは初めてだった。

逆らいたかったけど、逆らうこともできず、
自分の運命を呪いながら結婚した。

しばらくはお互いの部屋に通うことだって無かった。

でも夫婦として過ごし、彼女を知るうちに、
クリスの中のセシルは少しずつ変化を見せ、、、。

クリスはいつしかセシルに恋をしている自分に気付くこととなった。


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