先輩とあたし
お…終わった〜!
たくさん走った!
「優奈上手いね〜!さすが桜中出身!」
美雨はにこやかにそういった。
「美雨だって〜!さすが古田中って感じだよ〜!」
桜中も古田中も県大会常連校だ。
今まで美雨と戦ったことがないというのは、かなり不思議だ。
「2人ともお疲れ様!でも、さすがに上手いね〜♪」
サク先輩はそういってきた。
「ほんとに上手!」
隣にいたりん先輩もそういった。
「ありがとうございます!」
私と美雨は笑顔でそう言った。
「ちょっといい?」
するといきなりどこからか声がした。
「あ、滝岡くんと神崎じゃん。どしたの?」
サク先輩がそういうと
「ちょっと、1年生2人にようじがあってね♪」
と、神崎先輩は答えた。
「あ!神崎先輩〜!★」
美雨は超笑顔でそう言った。
ほんと…分かりやすいなぁ。
「美雨ちゃん!はい、これ俺のメアドね!」
神崎先輩はそういうと美雨に小さな紙を渡した。
「ありがとうございます」
美雨、すごく嬉しそう。
自然と私も顔が緩んでしまった。
「これは俺のね」
滝岡先輩はそう言って私の前に紙を差し出した。
「あ…はい」
少しためらいながらも受け取った私。
「ぢぁ、またね」
「ば〜いばい♪」
滝岡先輩と神崎先輩はそう言うと去っていった。