先輩とあたし
神崎先輩の試合がこれだけの盛り上がりだったら、、
滝岡先輩の試合はどんなものになるんだろ?
絶対見ること、いやコート2m以内に近づくことすらできないかな?
うぅ…モヤモヤするよ〜。
「どうしたの?優奈。眉間にシワがよってるよ。」
いおが心配そうに聞いてきた。
「大丈夫。なんでもないよ!」
「伊織!」
「あ、遼くん!」
突然いおは笑顔になった。
遼くん?
誰それ…
「あ…滝岡先輩。」
目の前には知らない男の人と滝岡先輩がいた。
「今から試合?」
滝岡先輩は聞いてきた。
「いえ、あの、、神崎先輩の試合見に来てて。」
「…優奈が?隼人の試合見に来たの?」
ん?言葉に少しトゲがあるような、、
私、なんか怒らせるようなこと言ったかな?
「私じゃなくて、美雨がです。」
ミーハーに混ざってワー、キャー言っている美雨を指差していった。
「なるほどね。」
それを見た、滝岡先輩はふっと優しく微笑んだ。
ドキッ
そんな笑顔をかっこいいって思ってしまう私。