先輩とあたし
長い校長先生の話を聞きながら私は睡魔と戦っていた。
「ゆうな、ゆうな」
隣に座る美雨が小声で話しかけてきた。
「なに?」
「校長話長くない?って…そうじゃなくて、グラブもう決めてる?」
「一応バスケ部に入部するつもり」
中学のときからやってるし、ね。
「え?うそ!ゆうなもバスケ部なん?」
美雨は小声ではしゃいだ。
「ゆうなもってことは美雨も?」
「うん★」
美雨はそう満面の笑みでいった。
美雨と一緒って、なんか嬉しい!
私の中になんとも言えない安心感が生まれた。
「今日ってうちら入学式だけじゃん?だから終わってから部活見学行く?」
あ、そっか、1年生は入学式終わって下校なんだよね。
うーん…
家帰っても暇だしな
「うん。行く♪」
私はそういった。