先輩とあたし
バシッ
綺麗に決まったスパイク。
「っしゃぁ!」
決めた本人である滝岡先輩はガッツポーズをしている。
「凄い…」
私は知らないうちにそうつぶやいていた。
滝岡先輩ってバスケはもちろん上手いんだけど、バレーもなかなか。
多分、運動が全般的に出来る人なんだろうな。
私はそういうタイプの人じゃないからちょっと憧れる。
「この試合はね〜。サッカー部とバスケ部の因縁の戦いなんだ★」
神崎先輩はそう説明してくれた。
なぜかサッカー部はかっこいいっていう偏見があるらしく、
男子バスケ部に容姿で負けるのが嫌らしく毎回行事ではサッカー部が勝負をしかけてくるらしい。
負けたら罰ゲームがあるとかないとか。
今のところはどっちも同じくらいの点差で、、
いわゆるいい勝負をしていた。
かっこいい…
私は滝岡先輩のバレー姿に見とれていた。
「直樹〜!サッカー部に負けんなよ♪」
神崎先輩は大声でそういった。
「おう!」
そういってこっちを見た滝岡先輩と目があった。
滝岡先輩は少し驚いた後すぐに優しく微笑んだ。
カァァ//
とたんに熱をおびる顔。
なんか私、おかしくない?