先輩とあたし
あれ?
痛くない?
いやいや、こけてそんなはずないでしょ。
じゃぁ、なんで痛くないの?
私が恐る恐る目を開けると
「危なかったね。でもナイスプレー!」
にっこりと微笑む滝岡先輩のドアップが。
ん?滝岡先輩
滝岡先輩!?
「た…滝岡先輩?なんで…?」
かなり混乱状態の私。
「いや〜直樹も結構ナイスプレーだったけど?こけそうになる優奈っち抱き止めるなんてさすがだね」
ニヤニヤしながらそう言う神崎先輩。
抱き止め…る?
って…
私今、滝岡先輩に抱き止められてるの?
うそ…
一気に赤面する顔。
そして私は、バッと滝岡先輩から離れた。
「先輩ごめんなさい!助けてもらってたのに、私今まで気づかなくて、ずっと体重かけてて、、あの…ほんとごめんなさい!…自分重いのに、」
私はなんということをしてしまったんだろう?
図々しすぎるにもほどがあるよ〜!
「いや、全然重くないから、そんなことより優奈がけがしなくてよかったし!」
優しいな。
あ…私まだ一番大事なこといってないよね?
「滝岡先輩!」
「ん?」
「助けてくれてありがとうございました!」
私は笑顔でそういった。