先輩とあたし
勉強会
優奈side


「皆さんに報告がありまーす!」



サク先輩は楽しそうにそう言った。



今は部活を終えたところ。



部活後に女バスみんなが集められることは滅多にない。


終わったらそこで解散だしね?




相当重要な何かなんだろうな。




「明日から中間テスト1週間前でしょ?」



サク先輩の言葉に私をのぞくみんなはうなずいた。




わ…忘れてた〜!!




え…もうそんな時期?




「てことで…毎回恒例のバスケ部勉強会やりまーす!」


べ…勉強会?




「それは…毎日ですか?」



私は恐る恐るきいた。



「うん♪もちろん!土日以外の5日間放課後みっちり勉強するよ」



ニコッとそういうサク先輩



いやいや…




1週間も真面目に勉強なんかしたら、、




バカになっちゃうよ!!



「あ…、バスケ部の勉強会だからもちろん男バスも一緒ね〜」




へ…?




男バスも一緒?




「え、神崎先輩と勉強出来るんですか?」



「そうよ〜」




「やったぁぁ♪」




という美雨の楽しそうな声が隣から聞こえた。





滝岡先輩と一緒に勉強ってことだよね?




…う…嬉しいかも//





私が滝岡先輩を好きだと自覚してから今まで





特に変わったことはない。


メールはするけど…




恥ずかしくて自分からは送れない。


いつも滝岡先輩から送られてきていた。




とにかく自分から距離を縮める事ができない。




美雨は



『優奈!アタックあるのみだよ!』



ってかなり真剣な顔で言ってくるけど




アタックとか…




む、無理〜。




近づきたいって思う自分とそれを行動にうつせない自分がいた。



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