先輩とあたし
あれから結局全部教えてもらった私。



うん、数学完璧な気がする!



「やればできるじゃん!」




「滝岡先輩の教え方が上手いんですよ!」



私は笑顔でそう言った。



いっそのこと滝岡先輩が先生だったら




分かりやすいだろうな。




なーんて。




「そう言われると、嬉しいよ。じゃぁ、明日は英語教えるから持ってきてね。」



「え!明日も教えてもらっていいんですか?」



教えてもらえたら嬉しいけど…




さすがに迷惑だよね?




「うん。俺は教えるつもりだったんだけど、嫌?」




少し不安げに聞いてくる滝岡先輩。




可愛い!!



なんか本当私の頭の中は滝岡先輩でいっぱいな気がする



恋って恐ろしい




「嫌じゃないですよ?でも、滝岡先輩が勉強できなくなっちゃうんじゃないかなって…」




「あー、そんなこと?それは気にしなくていいよ!ちゃんと勉強は出来てるから」



う゛…やっぱり頭のいい人は言うことが違うかも…



私も、出来てるから大丈夫って言える日が…




こないよね…




「…だったら…英語お願いしてもいいですか?」



「ぁあ!」




滝岡先輩にこうやって教えてもらえるなんて、




なんか勉強会来てよかったかも!



不純な動機だけど…ね。




「じゃぁ、帰ろっか。もう遅いしおくるよ。」



もう遅いしおくる?



「え?先輩。美雨とかえるんで大丈夫ですよ?」



そう言って美雨を振りかえったが…





そこに美雨の姿はなかった



というか、他のバスケ部の姿はなかった。








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