先輩とあたし


「やっぱやめようよ〜!!」




「ここまで来たのにそれはなくない?」



美雨は呆れながら言ってきた。



だって…1年生が三階に来てるとかどう考えても、不自然じゃん!!



あ、三階は2年生の階。




「早くいくよ!」



美雨はそう言うと、私の腕を引っ張った。




嫌〜!!





行きたくない〜!!




「あれ〜?美雨ちゃんと優奈ちゃん?」




いきなり前から声がし、みると知らない先輩が数名いた。




いや、本当、知らないんですけど…




私達が頭にハテナを浮かべていると、



「あ、いきなり何?って感じだよね。俺はっていうかおれらはサッカー部の2年。2人ともクラスマッチのときすごく活躍してたから有名だよ?!」






有名なの?





私達…





あ〜ますます来るんじゃなかったよ!



逃げたい…




「ってか噂通り2人ともすっごく可愛いね」




サッカー部集団の中の1人がそういった。




うわ〜。軽ーい。



誰にでも簡単に可愛いね!って言えちゃう人だよ。



なんかこの人達苦手だな。




しかも噂って…何?





「先輩。可愛いなんてお世辞ですよ!!」



少し不機嫌な私に比べ、美雨はニコニコとそういった。




「いや、ほんと可愛いから!」



「そう言ってもらえると嬉しいです♪」




美雨〜!本来の目的忘れてない?




早く帰ろうよ…





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