先輩とあたし
直樹side


「やっと終わったな〜テスト。やっぱ直樹はよかったわけ?」




廊下を歩きながら隼人は聞いてきた。




「まぁな。」





「うっわ〜。なんかこんな奴に毎回1位の座奪われてるとかまぢショック」




「どういう意味だよ?」





「どういう意味って、余裕ありありなお前がムカつくってことだよ」





「ま、俺は隼人ごときに負けるきはしねーし」



実際今まで負けたこともねーしな。




「くっそー。いつか絶対勝ってやる。」




「まぁせいぜい頑張れよ」




ははっと笑いながら俺はそういった。



「なぁ、あれってサッカー部の団体じゃね?」



隼人はふと前をみながらそう言った。



「だな…」




あんな所で何してんだ?




サッカー部が団体でいるのは珍しい事じゃねーけど…




廊下にたまってるってのは、珍しい。





俺はそこに近づいた。





「優奈?!」




俺が絶対に見間違えるわけないその姿に声をかけた。




「た…滝岡先輩…」




振り向いた優奈はかなり疲れきっていた。




サッカー部のやつ何してくれた訳?





「ねぇ、女バスの子にちょっかい出さないでくれる?」



俺は強い口調でそう言った。




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