先輩とあたし
「ふぇッッ…グスッッ…」
感動した〜!
涙が止まって欲しいはずなのに…
どんどん流れてくる。
だって…あんなの無しだよ!
あんなに2人とも好きだったのに。
「ふ…ッッグスッッ…」
思い出せば思い出すほど…
涙は止まらない。
「優奈っておもった以上に涙もろいのな」
微笑みながら私の頭を撫でてくれる滝岡先輩。
「滝岡せんぱッッ…グス…ごめッッ…さい…」
迷惑かけすぎだよ…
「全然気にしなくていいから!とりあえず落ち着こ?」
こんなときでも優しい滝岡先輩。
そのお陰で私は、なんとか涙を止めることができた。
「やっと落ち着いたな。」
ニカッと笑う滝岡先輩。
ドキッッ
そんな笑い方もするんだ。
いつもは微笑むように笑う滝岡先輩しかみたことないから、
なんか新鮮。
「はい。」
「じゃぁ、俺なんか飲み物買ってくるからちょっと待ってて」
そういって走りだした滝岡先輩。
私は近くのベンチに座り、滝岡先輩の帰りを待つことにした。