先輩とあたし


「ねぇ、何してんの?」




私の上から聞こえた低い声。




「チッ、男まってたのかよ。」




二人組の男の子はそうつぶやくと去っていった。




「ありがとうございました」




私は振り返り助けてくれた滝岡先輩にそういった。





「ん。 …優奈、危なっかしいからこのままな。」





このまま?











手繋いだまま?





ってことだよね?




さっき助けられたとき滝岡先輩は私の手を引っ張ったから、




私は滝岡先輩と手を繋いだままだった。





「いいんですか?」




「ぁあ、さっきみたいに変な男に絡まれても困るから。」





「はい」





理由はなんであれ、先輩と手繋げるのは素直に嬉しい。




緊張はするけどね。





その後私たちはショッピングモールをぶらぶらした。
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