先輩とあたし
直樹side




優奈を待たせてジュースを買いにいき、もどってくると、優奈は2人の高校生につかまっていた。




すぐに、俺は優奈を1人でまたせたことを後悔した。




いや、よくよく考えればさ、





優奈1人にしたら絡まれることなんてわかってた。




くそっ




「ねぇ、何してんの?」




俺は優奈の手を思いっきり引っ張ると自分の方へひきよせた。




「チッ、男まってたのかよ」



そう言い去っていく二人組。




「ありがとうございました。」





「ん。…優奈、危なっかしいからこのままな」





これ以上優奈が絡まれるのはごめんだ。






「いいんですか?」



やっぱ手をつなぐって嫌なのか?





「ぁあ、さっきみたいに変な男に絡まれても困るから。」


少し小さくなるこえ。優奈に嫌な顔とかされたら…



立ち直れねぇかもな…


ははっ







「はい」



でも優奈は嫌な顔一つせず笑顔で頷いた。





んな、笑顔で答えられたら、





俺期待しちゃうよ?





その後、俺と優奈はショッピングモールをぶらぶらした。





そのとき思った、女ってキラキラしたりちっちゃくて可愛いものが好きなんだと。




男の俺にはそれの良さが全くといっていいほどわからなかったけど…





優奈が楽しそうだから





それだけで嬉しかった。
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