続・恋する心は“あなた”限定

うーん…
どれにしよう…。


かれこれ数十分、服選びに時間を割いていると、コンコンとドアを叩く音と共に、お母さんが顔を覗かせた。


「あら、なんだか苦戦してるみたいだけど…理緒君との待ち合わせ時間は大丈夫?」


「えっ…、あ…うん。まだ大丈夫…。」


…とは言ったものの、この調子で悩んでたら、あっという間に家を出る時間になりそう…。


ハァ…とため息をつきながら肩を落としていると、お母さんが微笑みながら部屋に入ってきた。


「こういう時は、思いきって色々と着て試してみたら?その方が案外決まっちゃうかもしれないわよ?」


そっか…。
それ、いいかも…。



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