続・恋する心は“あなた”限定
「由優、人たくさんいるけど平気か?brilliant treeに行く通り道だし、せっかくだから寄ってみようと思ったんだけど…」
由優の顔を覗き込むと、視線を俺に合わせた後、コクンと頷いた。
「理緒と一緒だから平気。ドキドキしちゃってるから、あんまり人ごみとか気にならないよ…。」
俺のコートを小さな手でキュッと握りながら、笑ってくれる由優に、嬉しい気持ちが溢れてくる。
俺も…同じだな。
人ごみは得意じゃないから、これだけ賑わってたら、普段なら素通りするところだけど…
由優が隣にいるから、苦手意識すら感じなくなってる…。
心を占めるのは、由優へのドキドキだ。