続・恋する心は“あなた”限定
由優の部屋の前で、高鳴る鼓動を少し抑えようと奮闘していると、下から由優のお父さんが布団を抱えて階段を上ってきた。
「理緒君、この布団を使ってもらって構わないから、今日はゆっくり寝て疲れをとるといいよ…。」
優しい笑顔を向けてくれる由優のお父さんから布団を受け取った。
「すみません、何から何まで…。ありがとうございます…。」
深々と頭を下げると、由優のお父さんは、ポンポンと軽く肩を叩いた。
「こちらこそ、いつも由優を笑顔にしてくれて、ありがとう…。理緒君がいるから、由優は毎日幸せなんだと思うよ。」
それは、胸を掴まれるくらい染み入る…
嬉しい言葉だった。