続・恋する心は“あなた”限定
「理緒、今朝は本当にごめんね…。手が冷たくなるくらい待たせちゃった…。やっぱり……怒らせたよね…?」
「え?俺、全く怒ってなんかいねぇよ?由優の体調が悪いんじゃないか…って心配はしてたけど、怒ったりするわけねぇじゃん。」
「で、でも…学校に行くまで会話も殆どなかったし、朝や休み時間も様子が少しおかしかったから……」
そこまで言ったところで、理緒はハッとなって自分の頭をクシャクシャと掻いた。
「あれは…その……由優の誕生日のことや、プロポーズのことで頭がいっぱいで……気が気じゃなかったんだ…。由優を驚かせたかったから、あんまり会話したりすると誕生日のことを口走りそうで怖かったんだよ…。」
そ…そうだったんだ…。
それで理緒…あまり喋らなかったんだね…。
照れ笑いをしながら、視線を少し逸らした理緒に、思わず笑みがこぼれてしまった。