続・恋する心は“あなた”限定

「ほら、みんなそれぐらいにしなよ。由優が困ってるでしょ?」


女の子たちの輪の間を割くようにして、静乃がズンズンと入って来た。


「静乃……。」


「おはよ、由優。」


静乃はニッコリ笑うと、私の手を握って、女の子たちの輪から出してくれた。


そのまま私の席まで来ると、まだ来ていない隣の前澤君の席に座った。



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