理想のワタシ
帰りの時間。
私は足早に昇降口を出ると
私の目の前に立つ男子、

「愛華今日だけはボディーガードしてやるよ」

和哉だった。
すごく嬉しかった。
最高の笑みでコクンとうなずいた。

「もしかしたら後つけられてまた、何かされたらいかんから」

ニカっとほっぺを桜色にして笑う。
そんな和哉の笑顔が私の幸せでもあるんだ。

私たちは校門を出て近くのファーストフード店に入った。
デートみたい……って私は子供みたいにワクワクしする。
店内の一番奥の席に座る私たち。
少しして和哉の口が開いた。

「昇太郎が愛華のどこが好きだって?」

あのシーンがプレイバックされる。
“明るくて優しくて、可愛い”
私に似合わない、そう理想の女の特徴を言ってたっけ。

「多分冗談だけど“明るくて優しくて、可愛い”んだって」

私はクスクス笑う。
正直嘘くさいもん。
きっと和哉も笑っちゃうよね。

「一理ありだね。以外に分かってんじゃんアイツ」

「へッ……?!」

私の体温が上昇する。
和哉もそう思ってたの?!
でも、

「またまたぁ!和哉までッ」

続けて話す私。

「大体……和哉の理想の女の子って……?」

チラッと和哉を見る。
和哉の顔が赤かった。
え……?まさか超理想高いとか?!

「んッ!俺シェイクとポテト二つずつ買ってくるわ!」

答えないで席を立って受付へ走る和哉。
なんで答えないんだろう?
緊張するのかな??
和哉も以外に神経あるんだぁ~なんて関心しちゃう。

そのとき

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